米中間の貿易戦争、日韓関係のいざこざで、株式市場が荒れています。
ここ数ヶ月で大きな損失を出した方もいるのではないでしょうか?
みなさん、株価の荒波に揉まれるより、できればもっと「心穏やかに投資でお金を増やしていきたい」というのが本音だと思います。
そんな方には、私が勝手につくって勝手に提唱している「グローバル高配当ETF投資」をおすすめします。
全世界の高配当ETFを毎月購入し続けるというシンプルなインデックス投資法です。
グローバル高配当ETF投資なら、個別株銘柄の分析はしなくていいですし、株価上昇でのキャピタルゲインを得られるのとともに、配当によるインカムゲインも得られます。
投資初心者、または日々の株価の変動によって心を乱されたくない方には良い投資法だと思います。
以下、個別株投資をした場合のメリットデメリットとともに、グローバル高配当ETF投資のメリットデメリットを詳しく解説していきます。
個別株投資のメリット
短期間で大きく稼げる可能性がある
リスクの少ない(株価下落余地の少ない)銘柄に投資出来る
日常生活を投資に活かしやすい
以上が個別株投資のメリットです。
それぞれ詳しく解説していきます。
短期間で大きく稼げる可能性がある
なんといっても、個別株投資の魅力は短期間に大きく稼げる可能性があることです。
株価が上がりにくいと言われている日本株であっても、1年で株価が倍になる銘柄が存在します。もちろん、極小ですけどね。
ただ、もう少しペースを落として、3〜5年で倍になる銘柄であれば、わりとたくさん存在します。
そういう銘柄に投資できれば、短期間で億り人になることも可能です。
リスクの少ない銘柄に投資出来る
個別株投資の場合、決算書を読んで会社の業績を分析することで、リスクの低い(株価下落しにくい)銘柄に投資できるのも魅力の一つ。
株式市場全体が下る不況期でも、リスクの低い銘柄に投資しておけば、投資資金の損失を最小限に抑えることが出来ます。
日常生活を投資に活かしやすい
たとえば、外食チェーン店やスーパーマーケットなど、いつも使っているお店の雰囲気ってなんとなく分かりますよね?
お店にもよりますが、外食チェーン店やスーパーマーケットなどを運営している会社は、上場している場合があります。
そういった会社の株であれば、日常生活で得た経験をもとに投資することが出来ます。
- 吉野家の新商品の売れ行きが良い感じ
- 任天堂の新しい携帯ゲーム端末が爆発的に売れている
- パイロットがジェットストリームを超える書き心地のボールペンを開発した
などなど、日常生活で得た知識を投資に活かせるのも、個別株投資の面白いところです。
個別株投資のデメリット
短期間で大きく損する可能性がある
銘柄分析が大変(決算書読んで戦略を練る必要がある)
管理が大変(複数銘柄の管理、または毎期の業績分析)
以上が個別株投資のデメリットになります。
それぞれ詳しく解説していきます。
短期間で大きく損する可能性がある
個別株投資は、短期間で一気に稼げる可能性がある一方、短期間で大きく損する可能性もあります。
株価が将来どうなるのかは誰にもわかりませんので、上がると思った株でも大きく下がることがあります。
たとえ会社の業績が良かったとしても、昨今の米中貿易戦争など、政治的な影響で大きく株価が下がることもあります。
銘柄分析が大変
個別株投資をする場合、決算書を読み込んで投資対象の会社を分析する必要があります。
これ、数学が苦手な人、数字が苦手な人にとって強烈に苦痛です。
決算書を読まずに、なんとなく雰囲気で投資することも可能ですが、そういう投資法の場合、たいてい大損します。
なので、個別株投資で稼ぎたいなら、どうしても決算書を分析するスキルが必要になります。
これは個別株投資の宿命です…。
管理が大変
個別株投資で1銘柄にしか投資しないという人はまれです。
大抵の人は、すくなくとも10銘柄前後に投資してリスク分散しています。
ただ、複数銘柄に投資する場合、複数の会社の決算書を読んで、会社の業績を分析する必要があります。
決算は4半期ごと(3ヶ月ごと)にありますから…非常に大変です。
加えて、それぞれの銘柄の資金配分もコントロールしなくてはなりません。
1銘柄に投資資金が偏っていると、その銘柄の株価が下がったときに投資資金が大きく減ってしまいますので。
要するに、リスク分散のために保有株を増やすほど管理が大変になるわけです。
グローバル高配当ETF投資のメリット
銘柄分析しなくていい(決算書読まなくていい)
リスク分散されている(株価変動が緩やか)
株価が下落するほど配当利回りが上がる(買い支えられやすい)
こちらが、私がおすすめしているグローバル高配当ETF投資のメリットになります。
以下、それぞれについて詳しく解説していきます。
銘柄分析しなくていい(決算書読まなくていい)
ETFに投資する場合、基本的に決算書を読む必要はありません。
というのも、ETFは投資信託と同じく、複数の銘柄をひとまとめにしたパッケージ商品だからです。
いくつもの銘柄を複数保有することで、TOPIXや日経平均などの市場平均指数と同じような動きをするように設計されています。
ですので、特に何も分析する必要はありません。
日本株があがると思えば、日経平均に連動するETFを変えばいいですし、米国株が上がると思うなら、S&P500などの米国市場平均に連動するETFを変えばいいだけです。
なので、決算書が読めない人、数字が苦手な人でも大丈夫です。
リスク分散されている(株価変動が緩やか)
ETFは複数の株式をひとまとめにしたパッケージ商品なので、リスクが分散されています。
たとえばsonyの株だけに100万円投資していたとしましょう。
この場合、sonyの株価の変動で投資資金が大きく変動しますよね?
でも、sonyと任天堂とナムコとスクウェアエニックスとカプコンの5つの株に20万円づつ投資していればどうでしょうか?
sonyの株価が下がっても、他の会社の株価が上がっていれば損失は軽減されますね。
ETFの場合、何百〜何千の株式がひとまとめになっていますので、保有している1銘柄の株価が大きく変動しても、ETFそのものの株価に与える影響はほぼありません。
複数の株式を保有することで、株価変動リスクが軽減されています。
株価が下落するほど配当利回りが上がる(買い支えられやすい)
配当を出さないETF、もしくは配当が少ないETFではなく、高配当ETFに投資する場合、株価が下落しにくいというメリットがあります。
どういうことか説明します。
例えば1株1000円で50円の配当を出す株があったとします。この株の配当利回りは5%です。
この株の株価が500円になった場合、配当利回りは10%に上がります。
株価が下がるほど、配当利回りが上がるわけです。
すると「配当利回りが高い」という魅力に惹きつけられて、投資する人が現れます。
結果、株価が下がっても買い支えられやすいので、高配当ETFは配当を出さないETFよりも株価が下がりにくいといえます。
また、株価が下がったままだったとしても、配当利回りは上がりますから、毎月積立投資していればインカムゲインを増やすことが出来ます。
要するに、株価が上がればキャピタルゲインが増えるし、下がってもインカムゲインを増やせるわけです。
グローバル高配当ETF投資のデメリット
短期間で大きく稼げない
高配当ではないETFよりパフォーマンスが劣る可能性がある
毎年運用管理手数料がかかる(個別株投資は売買手数料のみ)
グローバル高配当ETF投資のデメリットは上記のとおりです。
それぞれ詳しく解説していきます。
短期間で大きく稼げない
ETFは、複数の株式を保有することでリスク分散していますから、株価変動が緩やかです。
ですので、個別株のように一気に株価があがることはありません。
市場平均程度のパフォーマンス(おおよそ年平均5%前後のリターン)しか出せません。
これはETF投資の宿命なので致し方ありません。
その代わり、決算書読まなくていいわけですし、株価が旧に下がってメンタル病むリスクも少ないわけですからね。トレードオフです。
高配当ではないETFよりパフォーマンスが劣る可能性がある
配当は会社の利益から投資家に分配されるお金です。
配当を出さない会社は、会社の利益を投資家に分配するのではなく、会社を成長させるための投資に使います。
ですので、配当を出す会社と比較して、配当を出さない会社の株価が上がりやすいです。(一概には言えませんが…)
高配当ETFは、配当が高い会社の株をひとまとめにした商品なので、配当を出さない、もしくは配当が少ない会社の株をひとまとめにしたETFと比較して株価が上がりにくいです。
まぁ、株価が上がりにくい代わりに、配当がたくさんもらえるので、この辺は好みの問題ですね。
毎年運用管理手数料がかかる(個別株投資は売買手数料のみ)
ETFは、バンガードやブラックロックなどの投資会社が作って販売し、運用している投資商品です。
ですので、ETFに投資する場合、ETFを運用している会社に毎年手数料を支払う必要があります。
低コストのETFであれば、0.1〜0.5%前後の手数料で済みますが…
とはいっても、毎年手数料が投資資金から差し引かれるのはデメリットですね。
個別株投資の場合は、売買手数料が必要なだけで、ETFのように毎年手数料を支払う必要はありません。
以上が個別株投資のメリットデメリット、グローバル高配当ETF投資のメリットデメリットになります。
まとめ
ここまでの内容をまとめますと…
本記事のまとめ
個別株投資は短期間で稼げる可能性があるが、それ相応のリスクが有るし、株価が上がる会社を見つけるためには決算書を読んで企業分析しなくてはならない。
一方、グローバル高配当ETFの場合、短期間で一気に稼ぐことは出来ないが、その代わり決算書を読む必要がないし、リスク分散もされている。
年5%前後のパフォーマンスで納得できるなら、グローバル高配当ETF投資の方がよくないか?
株価が上がればキャピタルゲインを増やせるし、下がってもインカムゲインを増やせるんだから。
ということですね。
個人的には、もう個別株の分析にも株価変動による精神的苦痛にも疲れたので、グローバル高配当ETF投資を軸として資産運用をしていきたいと思ってます。
もし気に入ったら、ぜひ採用してみて下さい。
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