金利が下がると株価が上がる。そんなの当然じゃん。
そう思っている方、本当に金利と株価の関係を理解しているでしょうか?私の場合、何となくそういうもんだと思ってました…。暗記に近いですね。ですので、根本的には分かっていませんでした。
調べてみると、「へー、そんなふうになっているのか」と経済の仕組みを少し理解できた気がします。
勉強になったのでシェアしたいと思います。
銀行同士もお金の貸し借りをしている
実は銀行は、銀行同士でお金の貸し借りをしています。例えばA銀行がお金を貸しすぎて手元に現金が余ってないときに、お仲間のB銀行から貸してもらうわけです。
もちろん、タダでは貸してもらえません。銀行同士のお金の貸し借りであっても、金利があります。その金利のことをコールレートといいます。
このコールレートは日本銀行(国)が決めます。
どうやって決めるのか?
例えば、コールレートの上げたいとき、日本銀行は民間銀行に国債を売ります。民間銀行は国債の代金を日本銀行に支払いますので、手元の現金が少なくなります。現金が少なくなると、お金を貸しづらくなります。どうしても借りたい人がいる場合は、高金利で貸します。(コールレートが上がる)
逆に、コールレートを下げたいとき、日本銀行は民間銀行から国債を買い上げます。民間銀行は、日本銀行に国債を売って現金を受け取りますので、手元の現金が増えます。現金がたくさんあると、お金を貸しやすくなります。手元にお金を貯めておいても儲かりませんので、低金利でもお金を貸して儲けようとします。(コールレートが下がる)
コールレートが、私達が銀行から借りる金利に影響する
基本的な銀行のビジネスモデルは「安い金利でお金を手に入れて、高い金利で貸し付ける」。これです。この差額が銀行の利益になります。
例えばコールレートが1%の場合、銀行はその1%にいくらプラスして私達にお金を貸します。金利2%で貸したとすれば「2% - 1% = 1%」で1%分が銀行の利益というわけです。
つまり、コールレートが私達がお金を借りるときの金利に影響しているわけです。コールレートが上がれば、私達が銀行から借りるときの金利も上がります。逆もしかりです。
金利が下がると株価が上がる。金利が上がると株価が下がる
金利が下がると、お金を借りやすいですよね?100万円を年利1%の金利で借りられるなら、年利5%のときよりずっと借りやすいです。
ですので、金利が下がると民間企業や個人がたくさんお金を借ります。借りたお金で設備投資や人を雇ったりするためにお金を使うわけです。つまり、世の中にお金がたくさん回り始めて景気がよくなり、株価も上がるというわけです。
逆に、金利が上がるとお金を借りる人が少なくなります。金利が高い時に設備投資や人を雇うためにお金を借ると、金利返済の負担が大きくなるからです。積極的にビジネス拡大するタイミングでは…ないですよね?ですので、景気が悪くなり、株価も下がるというわけです。
まとめ
国がコールレートを誘導し、コールレートが景気に影響を与えます。
結局、国が景気を左右するわけです。
投資信託の手数料を比較するのも、株価を分析するのも大事ですが、もっと大きな視点を持つことも大切ってことですね。